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捕獲されたアライグマはどうなるか|その後の流れと、逃がせない理由

アライグマの顔
この記事の結論
  • 捕獲されたアライグマは、防除を行う自治体などの責任で、処分されます。環境省の手引きは、個人が持ち帰ることや、野外に放置することは、厳に慎むよう求めています ※1
  • アライグマは特定外来生物です。許可なく飼うこと、保管すること、運ぶことは、法律で禁止されています。捕まえたあとに、自分の判断で別の場所へ運ぶことはできません ※2
  • 板橋区の捕獲事業では、依頼した人がすることは、わなの見回りと、捕獲されたときの連絡です。わなの設置から処分までは、区が委託した業者が行います ※3
  • 処分の方法は地域で違いますが、自治体の職員や委託された業者が行う場合は、二酸化炭素による方法が多く使われています ※1

捕獲されたあとの流れ

環境省の手引きは、捕獲された個体の扱いを次のように説明しています※1。

段階 内容
保管と運搬 鳥獣保護管理法による捕獲でも、外来生物法による防除でも、捕獲されたアライグマを一時的に保管することと、処分のために運ぶことはできる。運ぶときは、逃げ出さないようにし、直射日光や高温にさらされないよう、わなにカバーをかけるなどの配慮をする
処分 防除を実施する主体の責任で、適切に処分する。個人的な持ち帰りや、野外への放置は、厳に慎む
処分の方法 国の「動物の殺処分方法に関する指針」に準じて、できる限り苦痛を与えない方法で行う
死体の扱い 廃棄物に関する法令を守り、感染症の予防と、悪臭や害虫の発生の防止に注意する

処分を誰が行うかは、地域によって違います。手引きは、獣医師などの専門技術者が行う場合、都道府県の施設で行う場合、自治体の職員や捕獲の従事者が行う場合、委託された業者が行う場合を挙げています。都市部や捕獲数の多い市町村などでは、委託された業者が処分を行っていることがあり、その場合は多くが、回収から処分、わなの洗浄までを担っている、としています※1。

処分の方法について手引きは、獣医師などの専門技術者が行う場合は主に二段階麻酔法(麻酔薬で動けなくして意識を失わせたあと、麻酔薬の過量投与などで死なせる方法)、自治体の職員や捕獲の従事者、委託された業者が行う場合は主に二酸化炭素による方法が使われている、と説明しています。二酸化炭素による方法は、箱わなごと密閉式の容器に入れて二酸化炭素を注入する装置で行われることが多く、簡便で安価なため、捕獲数の多い地域でよく用いられています※1。

アライグマの捕獲数は、1991年度には全国で9頭でしたが、特定外来生物に指定された2005年度以降に急増し、2020年には9万6千頭を超えました※1。

※1 環境省『アライグマ防除の手引き(地域から構築する効果的な防除)』(令和7年3月改訂) https://www.env.go.jp/nature/intro/3control/files/araiguma_tebiki_kansei.pdf /確認日 2026-10-27

都道府県の計画で決まっていること(埼玉県の例)

捕獲と処分は、都道府県や市町村の防除実施計画にもとづいて行われます。埼玉県の「第4次埼玉県アライグマ防除実施計画」(計画期間は令和4年4月1日から令和13年3月31日まで)では、捕獲の事務は市町村が担い、捕獲した個体は、動物福祉と公衆衛生に配慮して、麻酔薬の投与や炭酸ガスなど苦痛を与えない方法の採用に努め、焼却して処理する、としています※6。

わなにアライグマ以外の動物がかかったとき(錯誤捕獲)は、速やかに放すことになっています。わなは1日1回以上見回ることとされています※6。

埼玉県では、平成14年度に初めて2頭が捕獲されてから捕獲数が増え続け、令和2年度には8,000頭を超えました※6。住んでいる都道府県の計画は、都道府県や市町村のアライグマ対策のページで確認できます。

※6 埼玉県『第4次埼玉県アライグマ防除実施計画』(計画期間 令和4年4月1日〜令和13年3月31日) https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/212604/4-araigumaboujokeikau.pdf /確認日 2026-10-07

なぜ、逃がしたり飼ったりできないのか

アライグマは、生態系、農林水産業、生活環境に被害をもたらすとして、2005年(平成17年)に特定外来生物に指定されました※1。外来生物法は、特定外来生物について、次のことを禁止しています※2。

  • 許可なく、飼うこと、保管すること、運ぶこと(第4条)。違反した場合は、1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方の対象になります(第33条)
  • 飼ったり保管したりしている特定外来生物を、野外に放すこと(第9条)。違反した場合は、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその両方の対象になります(第32条)

保管や運搬ができるのは、許可を受けた場合や、防除として行う場合などに限られます※2。個別のケースが法律に違反するかどうかは、このサイトでは判断できません。迷う場合は、自治体か、環境省の地方環境事務所に確認してください。

※1 環境省『アライグマ防除の手引き(地域から構築する効果的な防除)』(令和7年3月改訂) https://www.env.go.jp/nature/intro/3control/files/araiguma_tebiki_kansei.pdf /確認日 2026-10-27
※2 e-Gov法令検索『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 第4条・第9条・第32条・第33条』(現行法令(2026年10月27日取得)) https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000078 /確認日 2026-10-27

自治体の捕獲事業を利用した場合に、住民がすること

板橋区の事業では、区が委託した専門業者が箱わなを設置し、設置から処分までの費用を区が負担します。依頼した人に求められるのは、設置と回収への立ち会い、毎日の見回り、捕獲されたときにすぐ連絡することです※3。世田谷区の事業でも、立ち会い、毎日の見回り、捕獲されたときの連絡が求められます※4。

捕獲されたアライグマには、近づかないでください。環境省の手引きは、アライグマが箱わなから前足を出して人をひっかいたり、かんだりすることがある、と注意しています。野生動物は、人と動物に共通する感染症を持っている可能性もあります※1。

※1 環境省『アライグマ防除の手引き(地域から構築する効果的な防除)』(令和7年3月改訂) https://www.env.go.jp/nature/intro/3control/files/araiguma_tebiki_kansei.pdf /確認日 2026-10-27
※3 板橋区『ハクビシン(外来生物)の被害について』(2026年6月9日更新) https://www.city.itabashi.tokyo.jp/tetsuduki/pet/gairai/1002229.html /確認日 2026-10-27
※4 世田谷区『ハクビシン・アライグマ対策』(2026年10月2日更新) https://www.city.setagaya.lg.jp/01101/730.html /確認日 2026-10-27

捕獲のあとに残る作業

板橋区は、侵入路をふさぐ工事と、フンや尿の撤去・清掃・消毒は、自己負担で専門業者に依頼するよう案内しています※3。足立区のように、侵入口をふさぐ工事の費用を助成している自治体もあります※5。くわしくは害獣駆除に補助金はあるかと、戸建ての侵入口をご覧ください。

※3 板橋区『ハクビシン(外来生物)の被害について』(2026年6月9日更新) https://www.city.itabashi.tokyo.jp/tetsuduki/pet/gairai/1002229.html /確認日 2026-10-27
※5 足立区『屋内侵入口閉塞工事費用助成金』(2026年4月1日更新) https://www.city.adachi.tokyo.jp/sekatsuese/kurashi/kankyo/hakubishin-araiguma-josei.html /確認日 2026-10-27

関連するページ

見分け方はアライグマの見分け方、費用はアライグマ駆除の費用、自分で捕獲してよいかは害獣を自分で捕獲してよいかにまとめています。屋根裏の清掃や侵入口の工事のときに屋根の傷みが見つかることもあります。その場合は屋根裏点検で見るものも確認してください。

アライグマの捕獲に報奨金を出す自治体の金額と条件はアライグマの報奨金にまとめています。

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捕獲までの手順と期間はアライグマ駆除の流れと期間をご覧ください。

よくある質問

捕まえたアライグマを、山に運んで放してもよいですか?
アライグマは特定外来生物で、許可なく運ぶことは外来生物法で禁止されています(第4条)。環境省の手引きも、捕獲した個体を野外に放置することは厳に慎むよう求めています。自分で判断せず、自治体に相談してください。

捕まえたアライグマを、飼うことはできますか?
許可なく飼うことは、外来生物法で禁止されています(第4条)。

わなにかかったアライグマは、誰が回収しますか?
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