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害獣を自分で捕獲してよいか|許可と資格の整理

法律の条文と書類
この記事の結論
  • 野生の鳥や哺乳類は、法律で、原則として捕獲や殺傷が禁止されています。例外は「許可を受けた捕獲」と「狩猟」の2つです。家に出るネズミ3種は、この法律の対象外です ※1
  • ハクビシン、アライグマ、イタチのオス、シベリアイタチは「狩猟鳥獣」です。狩猟期間中に限り、垣や柵で囲まれた住宅の敷地内で、銃器以外の決められた道具を使う場合は、誰でも捕獲できる、という決まりがあります。ただし、時期、場所、種類の条件から外れると、罰則の対象になります ※1 ※2
  • コウモリとイタチのメスは、狩猟鳥獣ではありません。アライグマは、捕まえたあとの保管や運搬が、別の法律で禁止されています。自分で捕獲を考える場合は、必ず事前に自治体に確認してください ※1 ※4

この記事は、法律と公的な資料に書かれていることを整理したものです。個別のケースが法律に合うかどうかは、このサイトでは判断できません。

原則は禁止、例外は2つ

鳥獣保護管理法は、野生の鳥と哺乳類について、捕獲や殺傷を原則として禁止しています(第8条)※1。神奈川県は、捕獲できる場合を次のように説明しています※2。

捕獲できる場合 内容
許可を受けて捕獲する 生活環境や農林水産業への被害を防ぐ目的などで、都道府県知事などの許可を受ける(第9条)
狩猟として捕獲する 狩猟鳥獣を、狩猟期間中に、捕獲が禁止されていない区域で、決められた条件に従って捕獲する(第11条)
法律の対象外の動物 ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミには、この法律が適用されない。いつでも捕獲できる(第80条、施行規則第78条)
※1 e-Gov法令検索『鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律』第8条・第9条・第11条・第80条・第83条、同法施行規則 第3条・別表第二・第78条 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000088 /2026年9月時点で有効・確認日 2026-09-17
※2 神奈川県『野生鳥獣保護の仕組み』(更新日 2026年9月8日) https://www.pref.kanagawa.jp/docs/t4i/cnt/f986/p10096.html /確認日 2026-09-17

害獣別の早見表

害獣 狩猟鳥獣か 法律上の扱い
ネズミ(ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミ) — 鳥獣保護管理法の対象外。いつでも捕獲できる
コウモリ 含まれない 捕獲するには許可が必要
ハクビシン 含まれる 許可を受けて捕獲するか、狩猟の条件に従って捕獲する
イタチ 「イタチ」はオスに限って含まれる。シベリアイタチは含まれる(長崎県対馬市の個体群を除く) メスは狩猟鳥獣ではないので、捕獲するには許可が必要。オスとシベリアイタチは、許可を受けて捕獲するか、狩猟の条件に従って捕獲する
アライグマ 含まれる 許可を受けて捕獲するか、狩猟の条件に従って捕獲するほか、外来生物法にもとづく防除として捕獲される。捕まえたあとの保管や運搬は、外来生物法で禁止されている
※5 環境省『アライグマ防除の手引き(地域から構築する効果的な防除)』(令和7年3月改訂版) https://www.env.go.jp/nature/intro/3control/files/araiguma_tebiki_kansei.pdf /確認日 2026-09-17
※1 e-Gov法令検索『鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律』第8条・第9条・第11条・第80条・第83条、同法施行規則 第3条・別表第二・第78条 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000088 /2026年9月時点で有効・確認日 2026-09-17
※4 e-Gov法令検索『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律』第4条・第9条・第32条・第33条 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000078 /2026年9月時点で有効・確認日 2026-09-17

「狩猟」として捕獲できる条件

神奈川県の説明によると、狩猟鳥獣は、狩猟期間中に、捕獲が禁止されている区域でなければ、次のいずれかに当てはまる場合に捕獲できます※2。

方法 できる人
法定猟具(わな、網、銃器)を使う 狩猟免許を持ち、狩猟者登録を受けた人
垣や柵などで囲まれた住宅の敷地内で、銃器以外の法定猟具(箱わななど)を使う その住宅の占有者の承諾があれば、誰でも
法定猟具を使わない方法(手で捕まえるなど) 誰でも。ただし、毒物、劇物、爆発物などの危険な方法は、環境大臣の許可が必要

この決まりには、次の条件があります。

  • 時期:狩猟期間は、北海道以外では毎年11月15日から翌年2月15日まで、北海道では毎年10月1日から翌年1月31日までです。狩猟鳥獣の種類や都道府県によって、延長や短縮がされている場合があります※3
  • 場所:鳥獣保護区、休猟区、公道、都市公園、社寺の境内、墓地などでは、捕獲が禁止されています※2
  • 種類:対象は狩猟鳥獣だけです。コウモリとイタチのメスは含まれません※1。狩猟鳥獣であっても、環境大臣や都道府県知事が、捕獲を禁止したり制限したりしている場合があります※2

狩猟期間の外や、捕獲が禁止されている区域で、許可を受けずに狩猟鳥獣を捕獲すると、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります(第83条)※1。狩猟鳥獣以外の鳥獣を、許可なく捕獲した場合も同じです※1。

※1 e-Gov法令検索『鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律』第8条・第9条・第11条・第80条・第83条、同法施行規則 第3条・別表第二・第78条 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000088 /2026年9月時点で有効・確認日 2026-09-17
※2 神奈川県『野生鳥獣保護の仕組み』(更新日 2026年9月8日) https://www.pref.kanagawa.jp/docs/t4i/cnt/f986/p10096.html /確認日 2026-09-17
※3 環境省『狩猟制度の概要』(ページに更新日の表示なし) https://www.env.go.jp/nature/choju/hunt/hunt2.html /確認日 2026-09-17

許可を受けて捕獲する場合

生活環境などへの被害を防ぐ目的で捕獲する場合は、都道府県知事などの許可を受けます(第9条)※1。窓口や手続きは、地域によって違います。

  • 神奈川県は、申請の手数料は不要で、申請書の受理から許可までは原則として7日間が必要だ、としています。鳥獣の種類によっては、市町村の担当課が相談の窓口になります※2
  • 大阪府は、イタチを捕獲するには市町村長の許可が必要だ、としています※6
※1 e-Gov法令検索『鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律』第8条・第9条・第11条・第80条・第83条、同法施行規則 第3条・別表第二・第78条 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000088 /2026年9月時点で有効・確認日 2026-09-17
※2 神奈川県『野生鳥獣保護の仕組み』(更新日 2026年9月8日) https://www.pref.kanagawa.jp/docs/t4i/cnt/f986/p10096.html /確認日 2026-09-17
※6 大阪府『イタチでお困りの方へ』(更新日 2026年4月23日) https://www.pref.osaka.lg.jp/o120140/doubutu/yaseidoubutu/itachi.html /確認日 2026-09-17

資格は必要か

わなや銃器などの法定猟具を使って狩猟をするには、狩猟免許と狩猟者登録が必要です。一方、狩猟期間中に、垣や柵などで囲まれた住宅の敷地内で、銃器以外の法定猟具を使って狩猟鳥獣を捕獲する場合は、住宅の占有者の承諾があれば、誰でも捕獲できるとされています※2。

アライグマについて、環境省の手引きは、許可を受けて捕獲する場合(狩猟以外)の扱いを、次のように説明しています※5。

  • 狩猟免許を持たない人は、原則として、わなの設置はできない
  • ただし、住宅などの建物の中の被害を防ぐ目的で、土地の所有者が自分で小型の箱わなを使う場合は、捕まえた個体を適切に処分できることを条件に、免許がなくても許可を申請できる
※2 神奈川県『野生鳥獣保護の仕組み』(更新日 2026年9月8日) https://www.pref.kanagawa.jp/docs/t4i/cnt/f986/p10096.html /確認日 2026-09-17
※5 環境省『アライグマ防除の手引き(地域から構築する効果的な防除)』(令和7年3月改訂版) https://www.env.go.jp/nature/intro/3control/files/araiguma_tebiki_kansei.pdf /確認日 2026-09-17

アライグマには、別の法律の決まりもある

アライグマは、外来生物法にもとづく特定外来生物です。許可なく、飼うこと、保管すること、運ぶことが禁止されています(第4条)。違反した場合は、1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方の対象になります(第33条)。飼ったり保管したりしている特定外来生物を野外に放すことも禁止されていて(第9条)、違反した場合は、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその両方の対象になります(第32条)※4。

環境省の手引きによると、外来生物法にもとづく防除や、鳥獣保護管理法の許可を受けた捕獲では、処分のための一時的な保管や運搬ができます※5。つまり、捕まえたあとの扱いにも決まりがあります。自分で捕まえようとする前に、必ず自治体に相談してください。

※4 e-Gov法令検索『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律』第4条・第9条・第32条・第33条 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000078 /2026年9月時点で有効・確認日 2026-09-17
※5 環境省『アライグマ防除の手引き(地域から構築する効果的な防除)』(令和7年3月改訂版) https://www.env.go.jp/nature/intro/3control/files/araiguma_tebiki_kansei.pdf /確認日 2026-09-17

自治体は、住民にどう案内しているか

自治体の住民向けのページは、次のように案内しています。

  • 板橋区:許可なくハクビシンを捕獲することは、鳥獣保護管理法により禁止されている。被害がある場合は区に相談を※7
  • 世田谷区:許可なくハクビシン・アライグマを捕獲することは、鳥獣保護管理法により禁止されている。被害が生じている場合は区に相談を※8
  • 大阪府:イタチを捕獲するには、市町村長の捕獲許可が必要。市町村の窓口に相談を※6

時期、場所、種類、捕まえたあとの扱いと、確認することが多くあります。自分で捕獲を考える場合は、お住まいの都道府県か市区町村の担当部署に、事前に確認するのが確実です。自治体が捕獲を行っている地域もあります。くわしくは害獣は市役所に頼めるかをご覧ください。

※6 大阪府『イタチでお困りの方へ』(更新日 2026年4月23日) https://www.pref.osaka.lg.jp/o120140/doubutu/yaseidoubutu/itachi.html /確認日 2026-09-17
※7 板橋区『ハクビシン(外来生物)の被害について』(更新日 2026年6月9日) https://www.city.itabashi.tokyo.jp/tetsuduki/pet/gairai/1002229.html /確認日 2026-09-17
※8 世田谷区『ハクビシン・アライグマ対策』(最終更新日 2026年8月4日) https://www.city.setagaya.lg.jp/01101/730.html /確認日 2026-09-17

わなに許可の対象でない動物がかかったときの扱いは錯誤捕獲の扱い、捕獲した後の処分は捕まえた個体の処分、子どもがいる時期の対応は繁殖期の追い出しと封鎖の順番で説明しています。

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よくある質問

箱わなを使うのに、資格は必要ですか?
わなを使って狩猟をするには、狩猟免許と狩猟者登録が必要です。ただし神奈川県は、垣や柵などで囲まれた住宅の敷地内で、銃器以外の法定猟具を使う場合は、住宅の占有者の承諾があれば、誰でも狩猟鳥獣を捕獲できる、と説明しています。これは狩猟期間中に限られ、場所や種類の条件もあります。事前に自治体に確認してください。

狩猟期間でなければ、どうなりますか?
狩猟期間の外に、許可を受けずに狩猟鳥獣を捕獲すると、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります(鳥獣保護管理法第83条)。被害を防ぐために捕獲が必要な場合は、許可を受ける手続きがあります。

コウモリは、自分で捕まえられますか?
コウモリは狩猟鳥獣に含まれていないので、捕獲するには許可が必要です。自分でできる対策は、コウモリ駆除の進め方のページで説明しています。

ネズミは、自由に捕まえてよいのですか?
ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種には、鳥獣保護管理法が適用されません。神奈川県は、いつでも捕獲できる、と説明しています。